この本を出した直後『脳内汚染』を出してネットを中心にたたかれることになる精神科医の岡田先生ですが、こちらは京都医療少年院での体験を通じて少年非行について論じるまあまあ納得させる内容。
罪と病という二重の試練を背負った子どもたち。
医療少年院で、精神科医として彼らと向かい合う著者が、多くのケースとの関わりを通して、異常な行動の根底にある問題に迫っていく。
なぜ、彼らは自らを傷つけ、他人を害さねばならなかったのか。
想像もつかない冷酷な犯罪を犯してしまったのか。
損なわれた心は回復できるのか。
人との絆は取り戻すことができるのか…。
だが、そこに浮かび上がるのは、決して特別な子どもたちだけの問題ではない―。
圧倒的な事実の重みと、子どもたちの悲しみが胸をつく、臨床現場からの痛切なメッセージである。
目次
はじめに 社会を映す鏡としての医療少年院
第1章 回避空間の病理
第2章 親という名の十字架―愛情飢餓と命がけの自己アピール
第3章 劣等感に塗れて
第4章 運命を分けるもの―非行発現のメカニズム
第5章 社会が生み出す非行
第6章 壊れた心は取り戻せるのか?
第7章 本当の希望を取り戻すために
おわりに 明るい未来は明るい子ども時代がつくる
悲しみの子どもたち―罪と病を背負って (集英社新書) | |
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