ブリーフ・セラピーの原則 実践応用のためのヒント集/J.F.クーパー

 何か最初にブリーフ・セラピーは他のセラピーに比べていいぞー、みたいに書いちゃうところがとっても短期療法的じゃないなーと思います。


 短期療法、家族療法の翻訳は概してよくないなー、と思うけど、これはやっぱり「細部を切り捨てる能力」なのかなとリフレームしました。巻頭言にも「面倒なことは忘れた方がいいよ」と書いてあるし。


アバディーン王(Lord Aberdeen) が来客にふと「ただひとつ遺憾なのは、あなたが短期滞在でないことです」と口をすべらせてしまったような心情にさせないことです。(p.15)


 while avoiding the sentiment unwittingly expressed by Lord Aberdeen, to a guest.:"My only regret is that your stay is not shorter."


 (試訳) アバディーン卿が「残念なのはあなたの腰が重いってことなんです」と来客に思わず漏らしてしまったような気持ちにならないように


 そういうふうにこの本は簡潔に書かれているという話が意味が逆になってしまいました。


■「終わらないうちは終わりじゃない」(p.71)


 ヤンキースの名プレイヤー、ヨギ・ベラの言葉。まあ、間違いじゃないですけど。「試合は終わってみるまでわからない」。

ブリーフ・セラピーの原則―実践応用のためのヒント集
ブリーフ・セラピーの原則―実践応用のためのヒント集John F. Cooper 岡本 吉生 藤生 英行

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