グループワークが見えない心理職 「解決志向グループワーク 臨床心理学の応用とその展開/ジョン・シャリー」

 ソルーション・フォーカスの考えに基づいたグループワーク。ベーシック・エンカウンター・グループと同じようにグループのポジティブな側面にのみ焦点をあてるところがちょっと苦手。
 

 「臨床心理学の応用とその展開」っていう原題にはついていなくて内容ともまったくそぐわないサブタイトルがついている理由は後書きに書いてあります。


 原著には、副題はついていないが、本書では、あえて、副題として「臨床心理学の応用とその展開」とつけた。これは、本著のタイトルが「解決志向グループワーク」であるため、ソーシャルワークに関心を持つ方たちには目に止まりやすいタイトルだと思うが、心理職の人たちには、目には止まりにくいタイトルかもしれない。
 思いっきり脱力しました。グループワークが見えない心理職・・・。悲しすぎます。

  • p.107 「高いところにいる権力者」→「人知を越えた力」 アルコール・アノニマスの higher power のこと。
  • p.118 コンプライアント → コンプレイナント 解決志向のクライアント三区分 ビジター/コンプレイナント/カスタマー compliant では「従順な人」で意味が逆。これを間違えて覚えてる人、結構いると思う。
  • p.151 ヴォーギャン Vaughn ゴーギャンみたいです。スティーヴィー・レイ・ヴォーン 聴いてください。
  • p.209 アンボローズ・バース 「悪魔の辞典」読んでください。アンブローズ・ビアスのこと。
  • p.215 ジョアン ジョーン・ジェット聴いてください。

解決志向グループワーク―臨床心理学の応用とその展開
解決志向グループワーク―臨床心理学の応用とその展開John Sharry

晃洋書房 2009-03
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