タイトルは平凡で中には法律関係のエッセイ、裁判所の同僚の追悼文なども混じっていて裁判官の退職後の手すさび風の構成を取っていますが、こと話が文学になると漱石からラ・ロシュフーコーから栗本薫から大藪春彦からハードSFまで縦横無尽という感じ。
奇書「家畜人ヤプー」の発表当時匿名の著者沼正三は現在では天野哲夫ということになっていますが、根強く倉田氏=沼正三説が説かれているのもむべなるかなと思います。この本にも一カ所だけ「家畜人ヤプー」への言及もあります。
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