高校生向けだが中身は濃い「君も精神科医にならないか/熊木徹夫」

 同じ著者の「精神科医になる」の高校生向け版という感じで、インタビュー形式で読みやすいですが中身は濃いです。精神科医のイメージもいまどきのDSM、クリニック型じゃなくて、精神病理、精神科病院型ってのもいいですね。
 外来の自由になる3時間で一日30分6人ずつ、6週間隔で患者に毎日日記を書かせて送ってもらい予習した上での行う精神療法とか、隔離室に閉じ込められてみる、とかおもしろいアイディアが載っています。向精神薬の官能的評価といい、これで「誰も語ろうとしなかった、精神科医にうまくかかるコツ」のようなネット詐欺みたいなことやられなければほんとに尊敬するのですが・・・。

君も精神科医にならないか (ちくまプリマー新書)
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