「南都官能学会」の3人がセクシュアリティという面から仏教を語る。「ツンデレ菩薩」などというテーマで会合を開いているらしい「南都官能学会」組織までいきさつももうちょっと知りたいところ。
歓喜天(仏教的には「かんぎてん」と読む)とはヒンドゥー教の象の神様ガネーシャ、別名をビナーヤカという。ビナーヤカの悪事に対して、観自在菩薩が女のビナーヤカ姿になって彼の元に行く。性欲にとらわれたビナーヤカは菩薩を抱きしめようとして拒まれ、菩薩は仏教の教えを受けることを条件に、彼を抱く。そのときにビナーヤカが口にした歓喜の言葉が「善哉(よきかな)」。
『千と千尋の神隠し』の湯屋が特殊浴場の比喩というのは宮崎駿も語っているらしいけど、仏教説話と退避してみるとおもしろい。
クサレ神が千尋によって清められるというエピソードも、この本に載っている光明皇后が仏法上の祈願成就のため湯女となって男たちの垢すりをし、最後に全身が膿でただれた男の膿を口で吸い出すという伝承と明らかな継承が感じられる。
その他、僧侶である兄の元に出家してきた美人妹が、僧侶に迫られ説法中に全裸で登場、いまここで思いを遂げよとその僧侶を挑発したけど男は萎えたという、レディーゴディヴァかかエロゲ状態かというお話も載っていました。
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