「ビバ!私はメキシコの転校生―「幸福」をおしえてくれた自由学校／山崎まどか」

　「イノセント・ガールズ」、「乙女日和」、「オードリーとフランソワーズ」など乙女系文化ライターと知られる山崎まどかさんのデビュー作。父親の仕事の都合で幼稚園の頃にメキシコに渡った著者をやさしく受け入れてくれたトラウィカ学園の生活、それとは全く対照的に異質を廃除する日本の学校システム。そして無着成恭が教頭をやっていた頃の明星学園へ転校。
　管理的な日本学校システムにおいて希望になる一方であらたなカルトを形成していくことになる左翼思想、明星学園でのヤマギシズムの実践とその末路、明星学園での教育方針を巡る紛争など、歴史のその後を知っている複雑な気持ちもするけれど、山崎さん本人にとってはこのような出会いがあったことはすごく幸福なことだったろうと思う。
　しかし山崎さんは本書執筆時15歳、すでにライターとしての基本は完成してるみたいですごいですね。
ビバ!私はメキシコの転校生―「幸福」をおしえてくれた自由学校 (わたしのノンフィクション (3))
山崎 まどか 赤星 亮衛



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