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原題は"Experts and Terrors"。筆者はイギリスの精神分析家。精神分析という仕事の不可解さを類書とは別の文学的な切り口で描いています。
内容(「BOOK」データベースより)
専門家とはいったい誰なのか?なぜ私たちはそこに権威を感じるのだろうか?精神分析という仕事を通して、権威や怖れ、あるいは自己知といった、専門性の周囲にある様々な問題を明らかにする。
目次
序章 怖れと専門家と
第1章 権威者たち
第2章 症状
第3章 恐怖
第4章 夢
第5章 性
第6章 心
引用されていた英文を見ただけですけど、妙木先生の訳は語訳多くて残念です。
- p.126 (影響機械の訳注)タウスクの言葉。心の中に機械的に影響を受ける部分があるとしています。 → 統合失調症の患者がどこかに自分を遠隔操作している機械があるという妄想を持っていたので、これをタウスクは「影響機械」と呼びました。
- p.133 プラトンが攻撃した Platon wanted to ban → プラトンが禁止したかった
- p.133 限りなく不鮮明な形で存在しない一連の誰かに似ているというだけです。 only an infinite succession of likenesses to someone who, to all intents and purposes, does not exist. → 事実上存在しない何者かへの類似性が無限に継承されるだけなのです。 to all intents and purposes の意味の取り違え
http://www.san-to.co.jp/seishin.htm
精神分析というお仕事―専門性のパラドクス | |
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Terrors and Experts | |
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ちょうど同じ著者による別の本も翻訳されたようです。
ダーウィンのミミズ、フロイトの悪夢 | |
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