「地域実践心理学」の中田先生による研修型のエンカウンター・グループのファシリテーションに関する論文集。
内容(「MARC」データベースより)
研修型エンカウンター・グループのファシリテーションの困難性に対して、どのように対応すればよいか。グループの個別目標として問題意識性を設定し、それを高めるためのファシリテーション方法の仮説を提示する。
目次
第1部 問題と目的―研修型エンカウンター・グループのファシリテーションの困難性(エンカウンター・グループの歴史と定義
研修型におけるファシリテーションの困難性の実際 ほか)
第2部 事例研究―研修型エンカウンター・グループの事例(受容に重点を置く事例―セッション外体験という視点
受容に重点を置く事例―メンバー体験の比較 ほか)
第3部 考察―研修型エンカウンター・グループのファシリテーション(研修型の個別目標―問題意識性
研修型における問題意識性を高めるためのファシリテーション)
第4部 総括(本研究のまとめ
今後の課題)
後書きを読んで、ロジャースからはいって神田橋先生に師事するけれども、精神分析プロパーとは一線を画していて、グループを行っているっていうところは自分と似てるなぁと思いました。個人的なグループ体験のはじまりは、やっぱりエンカウンター・グループであるし、引かれている論文の著者もなじみのある方々が多かった・・
ただ、現在のグループに関するスタンスでいえば、僕はセラピー的、力動的な「全体としてのグループ」アプローチをしているところはずいぶん違います。中田先生のいう問題意識性というのは、多分ビオンがいう依存憶測グループをワークスルーしてワーク・グループに近づけるというイメージなんでしょうね。
参加が義務づけられている研修で、ベーシック・エンカウンター・グループや内観療法などを行うっていうのは、人間潜在力運動みたいな社会的な風潮を背景にしないとやっぱり too much なんじゃないのかなと思ってしまうところもあります。
問題意識性を目標とするファシリテーション―研修型エンカウンター・グループの視点 | |
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