身体の哲学/野間俊一


出版社/著者からの内容紹介
人は皆やっかいな身体を生きている
心と体は別ものではない。互いに交差し合い、しかも他者のからだへと開かれている。拒食症、解離症、境界例などの心−身に関わる病例に依りながら、「こころ」と「からだ」の問題を根底から問い直す。
目次
第1部 身体という原点(“エス”から始めよう;身体の精神病理学
第2部 身体の諸相(疎外する身体―拒食/過食症;乖離する身体―解離症;癒合する身体―境界例
第3部 身体の構造(生のキアスム;時間としての身体)
 最近は、なかなか影の薄い精神病理学を基礎にした病理を通した身体論。ただ、精神病理学精神分析も、そのままいくと身体性というのは限りなく抜け落ちていくもの。そこをつなぐからだの感覚がやっぱり必要。これはあたまでっかちで身体性の抜け落ちがちな自分への自戒も込めて。
 講談社の「本」(2007年1月号)に著者の「"こころ"を"からだ"から考えてみよう」に掲載されている。ここにのっている20年来使っている辞書をめくるときに蘇る学生時代の記憶はほとんどフォーカシングと同じものだと思う。出発点をここからにすればよかったのではと思います。
身体の哲学/精神医学からのアプローチ
身体の哲学/精神医学からのアプローチ野間 俊一

講談社 2006-12-08
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