心病んだ息子が遺していったもの 改訂版/伊藤恵子

 35歳で突然死した精神科ユーザーの息子さんを持った女性の手記。書籍『精神科セカンドオピニオン』の著者、精神科医笠陽一郎氏のセカンドオピニオンを受け、別病院に転院し、減薬後の突然死だった。
 前半は著者の半生。全共闘世代で、活動中に樺美智子さんを見かけたこともあり、澁澤龍彦サド裁判を傍聴したり、埴谷雄高宅を訪問し原稿をもらったこともあったという。活動の中で知り合った夫は左翼活動に関する報道被害とそれに伴う訴訟に追われ、家族内離婚状態、そしてその中で生まれた子どもは家庭内暴力に走り、右翼にシンパシーを示すようになる。
 末期癌を宣告された著者に、息子は再び暴力を振るい、そして統合失調症と診断され入院・・・

心病んだ息子が遺していったもの
心病んだ息子が遺していったもの伊藤 恵子

日本文学館 2007-03
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