内幕に迫る 「バーンアウトのエスノグラフィー―教師・精神科看護師の疲弊 (シリーズ・臨床心理学研究の最前線 2)/落合美貴子」
教師の現場の劣悪な労働環境に関しては、この間の日臨心の大会であらためて実感した。
精神科病院の勤務っていうのは本当に大変だと思う。看護職に比べれば心理職は随分ましだったとは思うけど、それでも病棟に勤務しはじめたときは眠れなくなってしばらく眠剤を飲んでいた。デイケアでの休日勤務や夜間勤務は大変だったけど、それでも看護職に比べれば深夜勤がないわけで。それでも新人の心理・ワーカーの回転率は早かったな。そんな職場に最初に勤めたおかげで、きちんと休みは取るという意識は確立されましたね。
本書は教師と看護師の世界に食い込んでのフィールドワークだが、そこまで書いちゃって大丈夫というくらいの迫真性を持ってこの二職種の労働の有様が目に浮かんでくるよう。