患者が主体にという主張は正しい 「うつは薬では治らない/上野玲」
タイトルは「過剰な一般化」だけど、売るための戦略でしょうからまあ仕方ないですね。これまで出していた本を香山リカ文体で新書向けに書き直した感じ。新型うつびょうは甘え、SSRIは危険、患者の主体性を強調。
反社会性人格障害を行為障害と間違えているところ(著者と言うよりはソースの精神科医というべきか)、SSRIの依存性を強調するリスク(急に薬やめると離脱反応が出ることをもっと強調すべき)などはありますが、患者に主体性をという主張自体は正しいと思います。
香山リカ先生は新型うつ病の扱いで批判されているのですが、後書きによれば筆者は香山先生のファンで文体も真似てみたとのこと。ここらへん確かに愛憎なかばする古典的なうつ病的パーソナリティ(本文中で蟻塚先生に診断されたと書いてありました)なのだなと思いました。
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