丹治先生とは元同僚だったこともあってわりとぼくの周辺にいる方も書いてますね。
やっぱり失敗を通じて学ぶという姿勢は大切だと思います。
二部構成で一部は失敗に関するショートエッセイ、二部は実際の事例が書かれているのですが、最初からエッセイが並ぶというのは構成としてはいまいちで、二部を内容別に分類して、その間にショートエッセイをはさむというのがよかったと思います。
臨床の第二部も最初の事例が末期がんであることを宣告されて精神病的な反応をしてしまった患者さんのことが書かれていて、やむをえないというか心理臨床の失敗とはまたちょっと違うように思います。それから心理テストの拒否の例なんて別に失敗と考えなくてもいいのではないでしょうか。
事例も枚数が短いわりに、事例全体の流れを書いている方が多くて、失敗のポイントがわかりづらいと思います。
以上、本書の「失敗」から学ぶべき点をあげてみました。