「女性心理療法家」というタイトルにはなっていますが、中身は汎用的なものなので男性でも読むとよいと思います。女性心理療法家が臨床上ぶつかるさまざまな困難に対して複数の対応案をあげたもの。臨床上のアイディアを練るにはよいお手本になりますね。
でも対応例を並べて感じるのはいわゆる精神分析的な転移解釈のまとはずれな感じですね。セラピストが眠っちゃった場合の対応法・・・・「謝罪はしたが、最小限にとどめ」、次のような介入をする。<私がこんなにも強い眠気を覚えたのは、あなたの話に感情のこもならない、表面的な言葉の排出であるという感じがしたからではないかと思います。>・・・・あのー、そういう言葉が感情のこもらない、表面的な言葉の排出なんですが・・・。やっぱり力動的な心理療法家ってのは何でも自分にひきつけて考えられる自己愛がないと無理みたいですね。セラピストのことか・・・ってわけです。
女性心理療法家のためのQ&A | |
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