まあ「滅びゆく精神鑑定医」は大げさかもしれないけれど、簡易鑑定の結果がたった1行「精神分析的見地から完全責任能力と判断される」なんていうのが本当にあるというのを読むと、本当に滅んじゃうのではないかと心配になる。
法的解釈にも踏み込みながら、精神鑑定がいかにあるべきか、今まで責任能力の鑑定に偏向し、DSM的な操作主義でますます平坦化する精神鑑定の問題点が説得力をもって描き出されています。
お勧めです。
精神鑑定とは何か―責任能力論を超えて― | |
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