臨床

難しいことは考えない 「心の探究―エビデンスと臨床/熊倉伸宏」

良い臨床家になるには、と著者は考える。ぼくは考えない。考えないことはないけど、そういうタイプの思考には他者が抜け落ちると思う。「良い臨床家」などというものは、他者との関係性の中だけで生じる人間化 personification にすぎず、他者を欠いて考える…

therapy と treatment/自分の都合で語義を変えて訳してはいけない

同様に翻訳が課題になっている用語には、intervention(介入)やtreatment(処遇もしくは治療)といった大切な用語が多い。前者の「介入」は、一般の人々からすると、勝手に侵入されるような危惧をおぼえてしまい、抵抗感が強い訳語であろう。応用として、crisis…

医療における心理職の役割を考えるセミナー

セミナーのお知らせが来ていたので転載します。興味のある方はどうぞ。 東京大学臨床心理学コース下山研究室では、 医療と臨床心理学のより良き協働関係の構築を目指して、 セミナーを開催しております。 第4回として、国立精神保健研究所の金吉晴部長に招待…

心理援助のネットワークづくり―“関係系”の心理臨床/中釜洋子 斎藤憲司 高田治

この本の合評会があったので東京まで行ってきました。東大の心理教育相談室の先輩方が書かれた本です。 p.47 Boszormeyni-Nagy → Boszormenyi-Nagy まあ確かに間違いやすいです。ハンガリー系の家族療法家。 心理援助のネットワークづくり―“関係系”の心理臨…