理論
■グループ心性(Group Mentality)
個人からグループへの匿名の貢献のたまり場(the pool)。グループ心性によってその貢献のなかに明らかな衝動や欲望が満たされる。
■グループ文化
個人の欲求とグループ心性との間の葛藤に影響を受けて成立するグループの構造、目的、組織。
■基底的想定
グループのメンバーが無意識的に共有している暗黙の想定。
■基底的想定グループ basic assumption group (1961)
ワーク・グループ (W)
理性的な協力のもとに何らかの課題が遂行されているグループ。フロイトが自我の特徴としたものに類似。
基底的想定グループ
基底的想定の生活は現実へとは向かわず、内側のファンタジーに向かう。基本的憶測は匿名的であり、グループの誰一人にも明確に規定されることはない。
基底的想定は、以下の3つにまとめられる。
依存想定グループ dependency (baD) (愛着)
「完全に依存できるリーダーが欲求や欲望を満たしてくれる」
「母親とその体と結びつき、相互的な反応を確保したいという分割排除されたニードの結果としての理想化。自分自身と内的対象を、投影された羨望と一つになった外的対象の報復から守る手段」
闘争−逃走想定グループ fight/flight (baF)(攻撃性)
「敵が存在し、その敵を攻撃しなければならず、またその敵から逃げる必要がある」 「生まれもった悪性の羨望という形で現れる、死の本能に特有の不安から生じる分割排除され投影された憎しみの結果としての中傷」(Hopper 1989)
リーダーはパラノイド。
つがい想定グループ pairing (baP) (性愛)
「グループの課題が何であれ、カップルの間に生まれる子どもによって解決されるだろう」
「抑鬱ポジションに関連した不安に対する躁的防衛としての性愛及び性愛化」(Hopper 1989)
グループのリーダーは、まだ生まれていない何事か、あるいは誰か。
■原子価 Valency
個人が基本想定活動にどう程度容易に入り込めるかということを示す。(Greenberg 1977)
■容器 container(♀) と なかみ contained(♂) (1962)
乳幼児は自分の中にある悪く、取り除きたいと思うような感覚知覚、欲求、感情(ベータ要素)を母親の中に引き起こそうとする。母親が十分バランスがとれていてもの思うこと reverie ができれば、母親は容器 container となり、投影された感情を含み込み contain、変形させ、子どもはそうした感情を再び取り入れられることができる。
■アルファ機能・アルファ要素・ベータ要素
ベータ要素 患者が感じている感覚印象と情動体験。もの自体。現象と感じられない。投影同一化に用いられる。
アルファ要素 アルファ機能によって消化されており、記憶に適する。夢思考に用いられる。思考に利用できる。
アルファ機能(関数) ベータ要素をアルファ要素に変換する。
■前概念/はらむ前のもの pre-conception
ひとつの体験の到来の予期とその現実との関係。前概念/はらむ前のものが現実とつがうことによって、概念/はらむものとして発達する。
■奇怪な対象
■L H K O
Lは愛。
Hは憎しみ。
Kは 知識の連結。
Oは「究極的なうかがいしれぬ現実」「ものそれ自体」(Kant)