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クライニアンで自閉症児への精神分析的接近で有名なフランセス・タスティンの入門書。
第1章 自閉症の解明と理解への探索
第2章 異様な子どもたち
第3章 カプセル化状態と混乱錯綜状態
第4章 精神の破滅とブラックホール
第5章 意識の開拓者たち
第6章 自閉対象、感覚対象、移行対象
第7章 鍵を握る人
第8章 知的ハンディキャップと精神疾患
第9章 学習障害についての精神分析的展望
第10章 神の再建
以前「集団精神療法」に訳したホッパーの第四の基底的想定でタスティンについてふれている部分があったのですが、当時は不勉強でよくわかっていませんでした。オグデンの自閉−接触ポジションと同様、自閉症の病理を念頭に置いた概念だったということがこれを読んでようやく明確になりました。アメーバ、カプセル遮蔽などの概念もタスティンからの借用のようです。
タスティン入門―自閉症の精神分析的探究 | |
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このシリーズのラインナップはラカン、アナ・フロイト、フォーダム、ボールビー、サリヴァン、コフートなど興味深いものが多いです。タスティンの笑顔がいいのに、日本版では自閉症の連想からかジグソーパズルに置き換えられてしまって残念ですね。
Frances Tustin (Makers of Modern Psychotherapy) | |
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