逃亡者たち 脱現実と自己愛の病理

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 著者は立命館大学教授で精神科医です。虐待、ひきこもり、アルコール依存、自殺などの現代的なトピックを自己愛の病理という視点からまとめています。モノローグで表現された事例が新鮮な感じです。カーンバーグコフートなど精神分析的な視点についても図表が多用されていて、わかりやすいです。
 ですが「逃亡者たち」というタイトルには少し引っかかります。「現実の世界なんて、ネットの世界に比べたらリアルじゃない」というひきこもりの方の発言をどこかで読みました。何だか簡単に「現実から逃げる」なんて言葉は使えないと思うのです・・・

逃亡者たち―脱現実と自己愛の病理
4623044270忠井 俊明

ミネルヴァ書房 2005-07
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