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ナラティヴ・セラピーの主要概念である「リフレクティング・チーム」について述べた著作を日本版として特別編集。「リフレクティング・チーム」とは要するに、ワンウェイミラーごしにクライアントからは隠れて家族療法をスーパーヴァイズしていた人々が、手の内をさらしてセラピーに参加するという手法。ノルウェーでは開業心理士は国民保険が効くと書いてあって納得。そうじゃなきゃ、「リフレクティング・チーム」なんて贅沢な体制はなかなか組めません。
う〜ん。翻訳の方はリフレクティング・チームがうまくいってませんね。固有名詞がむちゃくちゃなのはご愛敬としても、日本語自体がよくわらない部分が目立ちます。残念ながら家族療法系の翻訳はなぜかいまいちのものが多いような気が・・・・
著者はノルウェー人だから、慣用音の「アンデルセン」かノルウェー語発音重視の「アンデシェン」と表記すべきかどうかは判断を迷うところ。ちなみに童話作家のアンデルセンはデンマーク人でデンマーク語風の発音表記は「アンナセン」。
- p.5 「社会主義国家におけるこの家族療法」 鈴木浩二先生の序文ですが、ノルウェーって社会主義国家?
- p.6 「ジャーゲン・ハーゲンズ」 → 「ユルゲン・ハーゲンス」 多分ドイツ人じゃないのかな。
- p.17 「国は20の郡(county)に別れている」 わざわざ英語を記す理由は?原語なら fylke。
- p.18 「ラップ人」 → 「サーメ人」の方が better。
- p.21 「ミニューチ」 → 「ミニューチン」
- p.23 「Linn Hoffman」 → 「Lynn Hoffman」
- p.23 「カーベ Brain Cade」 → 「ケード」
- p.122 「リゴール Recoeur」 → 「リクール」
リフレクティング・プロセス―会話における会話と会話 | |
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