齋藤孝の天才伝 1　ユング　こころの秘密を探る「ヴィジョン力」／齋藤孝

　まあすごい勢いで本を量産中の齋藤先生のユング入門。実は僕も大学院は同じ研究科(専攻はもちろん違いますけど・・・)。教育学部なのにまわりに教職をとっている人があんまりいなかったり(ゼロ免なんて言葉は卒業後ずいぶん立ってから知りました)、理系からの進学者が多かったり(教育心理の臨床系の同期は3人全員理系出身でしたね)考えてみるとユニークなところでした。そんなわけで、学生相談研修会で講演をしていただいたときに少しお話ししたことがありますが、あのパワーとグループワーク能力は瞠目すべきものがありますね。
　このあいだ「目からウロコのユング心理学入門」を読んで、あのユングが3，4才の頃に夢で見た有名な目のついたファルスってこんな小さかったっけ？と思ったのですが、この本に4，5ｍで天井に届くくらいと書いてあってやっぱりと思いました。
　それにしても「溺死体や豚の死骸をおもしろがって見る」「博物館で剥製や裸体画に見とれる」「5センチほどの人形を切り刻んで黒く塗り、筆箱にしまい込む」などユング少年はダークパワー全開だったんですね。「ユング自伝」読んだのももう20年も昔で忘れていました・・・あれも確か抄訳だったような・・・完訳がでたら読み直してみてもいいかな。　
　共時性つながりでスティングのインタビューが転載されるいるのがご愛敬。

ユング―こころの秘密を探る「ヴィジョン力」