1970年代、西ドイツ、フランクフルトにおける悲惨な精神医療状況の告発の書。日本でもやっぱりこの時期に朝日新聞の記者による「ルポ・精神病棟」なんて本が出て劣悪な精神病院の状況が告発されましたね。
翻訳は残念ながら読みにくいです。「分派」って訳されているのは多分「カルト」のことですね。精神医療に対する告発を行った著者は精神科医からサイエントロジーカルトの信者だと反論されるわけです。こうやってみるとサイエントロジーも息が長い団体ですね。
問題は翻訳の固さだけじゃなくて、たとえばイタリアの地域精神医療改革のフランコ・バザーリアのことが「バザグリア」って表記されていて、バザーリア知らないでこういう本訳すのはどうかと思ってしまいます。
精神医療レポート | |
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