「ぬいぐるみの心理学」の改訂新版です。絵本や事例、実証的実験などさまざまな角度から移行対象について考察しています。やさしいウィニコット入門にもなっています。
- p.95 ナショナルトラストの自然保護活動を例にイギリスのことを「心の自然保護」が達成されている国、としていますが、ちょっと理想化しすぎじゃないでしょうか。こういうことが可能なのはイギリスの貴族制などの伝統からくる階級社会の影響が強いのではないかと思います。確かにイギリスは「くまのプーさん」「ピーターラビット」「指輪物語」の国ですが、同時にパンクロックの栄えた地、日本より殺人率が10倍高い(アメリカ以上)の国でもあるのです。
- p.99 good enough mother の訳語として「満足のいく母親」という訳を提案されてますが、個人的には反対。母親だったら自分のことを「満足のいく母親」と思える人はむしろ少数派と思うからです。確かにイギリスは「くまのプーさん」「ピーターラビット」「指輪物語」の国ですが、
- p.119「ミューラー・リヤーの錯視」を「ミューラリアーの錯視」と表記するのは誤解を招くと思います。
ウィニコットと移行対象の発達心理学 | |
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