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ユング派からみた夢の分析。対象関係論的に見たらこうだなぁという連想がいろいろ巡りました。心理臨床学研究でも松木−大場論争というものがありましたが、精神分析的視点から言うと、どうしても転移のことが問題になりますね。ちらっとだけ書けば、最初の海は母性による癒しの水、山は依存対象としての男性なるもの、内在化された悪い対象との融合恐怖と排泄による浄化という主題があるように思います。あれ、けっこうユング的かな。
どうも「ユナ族の習慣が〜」とかいう話になると then&there という感じがしちゃてさめてしまいます。主客の対立から内面の確立って西欧的な図式は日本人にも当てはまるのでしょうか。「私は山を見る」でも「山が私に見られる」でもなく「山が見える」と主客の判然としないサンスクリットでいえば中動相で自然と向き合う私たちに。
夢の分析―生成する〈私〉の根源 | |
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