病の語り 慢性の病をめぐる臨床人類学/アーサー・クラインマン

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内容(「BOOK」データベースより)
本書は、慢性の病いをかかえた患者やその家族が肉声で語る物語を中心に構成されている。今日の生物医学によって軽視されがちなこうした病いの経験、語りこそが、実は医療やケアの中心に据えられるものではないか。著者は、病いとその語りを、微小民族誌などの臨床人類学的方法を駆使しながら、社会的プロセスとして描き出そうとする。そして、病み患うことが今日どのような変容をとげつつあり、来るべき時代の医療やケアはいかにあるべきかを明らかにしようとする。本書は、この分野に関心を寄せる広範な読者に向けて書かれている。慢性の病いのケアに携わった著者の臨床知や臨床姿勢が横溢し、すでに高い評価を得ている著作の邦訳である。

内容(「MARC」データベースより)
慢性の病いをかかえた患者やその家族が肉声で語る物語を、微小民族誌などの臨床人類学的方法を駆使しながら、社会的プロセスとして描き、病み患うことが今日どのような変容をとげつつあり、医療やケアはどうあるべきか説く。

目次
1 症状と障害の意味
2 病いの個人的意味と社会的意味
3 痛みの脆弱性脆弱性の痛み
4 生きることの痛み
5 慢性の痛み――欲望の挫折
6 神経衰弱性――アメリカと中国における衰弱と疲弊
7 慢性の病いをもつ患者のケアにおける相反する説明モデル
8 大いなる願望と勝利――慢性の病いへの対処(コーピング)
9 死にいたる病い
10 病いのスティグマと羞恥心
11 慢性であることの社会的文脈
12 疾患を創り出すこと――虚偽性の病い
13 心気症――アイロニックな病い
14 治療者たち――医者をするという経験の多様性
15 慢性の病いをもつ患者をケアするためのひとつの方法
16 医学教育と医療実践のための、意味を中心としたモデルのチャレンジ

 慢性疼痛、糖尿病、虚偽性障害(ミュンヒハウゼン症候群)、医療関係者などの病を巡るナラティヴ。医療人類学の草分け。
 疾病恐怖(nosophobia)
病いの語り―慢性の病いをめぐる臨床人類学
病いの語り―慢性の病いをめぐる臨床人類学アーサー クラインマン Arthur Kleinman 江口 重幸

誠信書房 1996-05
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