もてもてユング先生 「ユングをめぐる女性たち/マギー・アンソニー」

 ユングのとりまきの女性をユング・フラウっていうのは知ってましたが、ヴァルプルギスとかなんとかいろいろ表現があるようですね。
 患者だった女性がどんどんまわりで心理療法家になってユング詣でをするってほんとカルトのにおいただよいますね。自分らしくあるために高齢になっても浮気を続けたロジャーズとか、臨床家の女性関係はほじくればいろいろありますが、性的には早くに枯れたフロイトなんかは結構好ましいかも。元患者さんと奥さんを連れて学会に参加なんて今だったらスキャンダルですよね・・・・。


 女性たちが彼に会いに世界中からやって来るようになったのは第一次世界大戦前のことである。彼女たちはオーストリア、ドイツ、イスラエルなどからやって来たが、最も多かったのはイギリスとアメリカであった。その旅は神秘的な性質を帯びており、ほとんど宗教上の巡礼のようであった。彼女たちは治療を受けに来たのであったが、何かしかの理由からそこに留まり、自ら心理療法家となることが多かった。その多くは”命綱”であったユングのそばにいて、何であれ、出来る手伝いをするためにそこに残った。中には故郷に帰る者もいたが、彼との絆を結び直す機会をもつために、定期的に戻ってきた。誰もがユングによってその命を救われたと感じていた。この女性たちこそ、私が(他の人々にならって)ヴァルキューレと呼んだ人々である。 via 「ユングをめぐる女性たち/マギー・アンソニー」p.8-9



 マイケル・フォーダム博士によれば、エンマは、ユングが無礼な、あるいは横柄な発言をした際には、よく、テーブルの下でここぞとばかりに足げりをくらわせたという。 (p.38)

ユングをめぐる女性たち
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