心理療法の常識/下坂幸三

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内容(「BOOK」データベースより)
著者が唱える「心理療法の常識」は、地道な経験の積み重ねの中から臨床に役立つこと、治療に有用なことがらを丹念に集め、それらを精製して織り出したものである。大小を問わず「常識」の数々が具体的事例とともに詳述されており、職業としての心理療法家が身につけるべき臨床上の宝が溢れている。

内容(「MARC」データベースより)
この本における心理療法の「常識」とは、著者の精神科医としての地道な経験の中から、臨床に役立つこと、治療に有用なことを集め精製したものである。きわめて当たり前な「常識」を具体的事例とともに詳述。
目次
I 心理療法の常識
心理療法の常識――患者・家族・治療者
・常識的家族療法
・精神療法における身体の問題
・欧米流精神療法を実施するさいの日本語の特性の意義について
・面接記録の取り方
・身体的診察について
・患者と精神科医とに共通する病い
・家族面接について
・親の苦労と子の苦労
・個人面接と家族面接の接点
・患者・家族・治療者の共同による心理療法の効果判定
・精神科外来一般通院療法は「みじかい心理療法」になれるであろうか
・精神療法の側から「精神病理学」を見る
・日常の精神療法と哲学
II 青年期をめぐって
・症例ドーラ
・青年期患者とその家族に対する心理的援助
・青年期の外来の経験から
#III 私の歩みを振り返って
心理療法という道――私の場合――
・今日の日常臨床とフロイトの精神
#IV 本との出会い

 2007年はこの本から。重要な本を読まずに放置しておいたものだと思う。カバー裏に印刷された神田橋先生の書評で言い尽くされていると思うが、下坂先生の「常識」をベースとした害を与えることの少ない心理療法、自殺事例を巡る省察精神病理学ブランケンブルクへの事例への対応に対する手厳しい批判、あるいはセミネールを題材にしたラカンフロイトの読みの粗雑さの指摘など読みどころ満載。お薦めです。
心理療法の常識
心理療法の常識下坂 幸三

金剛出版 1998-05
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