歴史
女体化した源氏と平氏が学園を舞台にバトルする四コマつき。そこだけ読みました。<萌訳☆>平家物語諸星崇 榎本秋 by G-Tools
そもそも大化の「改新」という名称自体がうさんくさいし、ぼくらが歴史で習ってまず頭に浮かぶのは、「改新」という名が示す政治的な改革というよりはなによりもまず中大兄皇子と中臣鎌足による蘇我入鹿の暗殺というドラマティックなできごとだろう。近年は…
表紙につられて買っても中味にはイラスト一つありません。 世界史上の人物をネットキーワード使って「ダメ人間」とこき下ろした本。でもちょっと無理矢理感強くてつまんないです。「国号を「後唐」と改めた」(p.96)などという記述を見ると、ちょっとほんとに…
フロイトの伝記で有名な歴史家ピーター・ゲイが歴史のありよう、科学とアートとの配分と、その文体論を語る。今だったら多分ナラティブってことになりそうだけど。 まあ年内には出せると思う「スーパービジョンのパワーゲーム」で引用されているので一応チェ…
アイヌの歴史についてはほとんど無知だったのでおもしろかったです。 祖霊の方針を敬い、歴史を捏造する朱子学の問題点、しかしそれゆえに支配的なイデオロギーとして大きな影響を与え、幕末に外国に国を売ろうとするものもおらず、江戸の社会は進歩の止まっ…
韓国の歴史学者による中国史。そう思って読んでみるとちょっと儒教的という気もする。兄を殺し王位についた唐の太宗李世民の描写など。中国歴史地図朴 漢済 平凡社 2009-01売り上げランキング : 243178Amazonで詳しく見るby G-Tools関連商品 韓国歴史地図 ベ…
鎌倉時代の歴史と符合するような事件が現代の日本に。ただ、ちょっとページ数が足りなくてついていくのが大変です。名探偵コナン推理ファイル 日本史の謎〈2〉 (小学館学習まんがシリーズ)青山 剛昌 平良 隆久 丸 伝次郎 阿部 ゆたか 本郷 和人 by G-Tools
やっぱり「ローマ人の物語」と比べちゃうわけだけど、ローマもいろいろあったけれどその理念には共鳴する者もあるし、傑物にはやっぱり感嘆もする。それに比べると十字軍って基本的に愚行の歴史だし、人物もどうもせせこましいというか人間らしすぎてあんま…
すでに開始されている塩野七生の『十字軍物語』の序章。 イラク戦争って結局十字軍の愚かな反復だったんではないかと思ってしまいました。 十字軍なんてもう何次まであったか忘れてしまったレベルです。 神聖ローマ帝国皇帝フリードリヒ二世によって率いられ…
さすがに今その意味で使う人は少ないと思うけど、monster には「奇形」という意味もある。キリスト教的な世界観においては、神の恩寵を外れた許されざる存在であった奇形の人・動物が、ファンタジーの中でさまざまな形態に成長し、そして奇形学という科学へ…
フーコーの『狂気の歴史』は16〜17世紀のみなのでそれ以前の主にキリスト教的文脈の狂気の歴史を補完。 労作ですね。中世の狂気―十一‐十三世紀Muriel Laharie 人文書院 2010-01売り上げランキング : 394422Amazonで詳しく見るby G-Tools関連商品 中世の幽霊―…
まあ普通に考えたら『古事記』とかよりずっと古い中国の歴史書に真実を求める方がどうかしているとは思うけど、項羽の四面楚歌のエピソードとか、誰がその話を伝えたんだ、矛盾してるから作り話だという論理展開は何かつっこみどころが違うと思う。古代中国…
逆説の日本史 16 江戸名君編~水戸黄門と朱子学の謎~小学館 2009-10-14売り上げランキング : 9672Amazonで詳しく見るby G-Tools関連商品 英傑の日本史 激闘織田軍団編 逆説の日本史〈15〉近世改革編―官僚政治と吉宗の謎 井沢元彦の戦乱の日本史 逆説の日本史 …
『アラマタ大事典』に続くシリーズ第二作。子ども向けに書かれていますが、大人が読んでも楽しめます、というか結構知らない人もたくさん載っていました。アラマタ人物伝荒俣 宏 講談社 2009-06-26売り上げランキング : 124882Amazonで詳しく見るby G-Tools…
イザナミといい、アマテラスオオミカミといい、オオゲツヒメといい、日本神話の女神はろくな扱い受けてないよね。『古事記』異端の神々 (太古日本の封印された神々)ビイングネットプレス 2005-06売り上げランキング : 531729Amazonで詳しく見るby G-Tools関…
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古代史研究家の原田さんによる古代史とサブカル作品の関連についてのうんちく本。 作者は61年生まれでオタク第一世代ど真ん中、結構サブカルにも詳しいですね。日本の神々をサブカル世界に大追跡―古代史ブーム・データブックビイングネットプレス 2008-10売…
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イカロス、中国神話で五帝の舜がパラシュートで空を飛んだ話、魔術的飛行術、伝書鳩、凧などなど、飛行するものを巡る歴史探索。飛行の古代史 (Documenta Historiae Naturalium)Berthold Laufer 博品社 1994-07売り上げランキング : 698781Amazonで詳しく見…
筆者は元皇族の血統。天皇家の怨霊を巡る歴史読み物としては普通の本だけれど、崇徳天皇陵にぬかづく筆者の口絵写真とか、祇園の女将に口寄せする崇徳天皇とか、後南朝の呪いによる天皇家の女系続き説とか、ポップオカルティズムの本として読むべきなのかも…
博物学というと何か趣味の世界という感じがしてしまいますが、江戸時代の博物学=本草学は飢饉対策の重要な実学だったようですね。そもそも私たちは当たり前のように漢字表記の植物名を使っていますが、中国の漢字名の植物が日本のどの植物に相当するかとい…
本当は恐ろしい江戸時代 (ソフトバンク新書)八幡 和郎ソフトバンククリエイティブ 2009-04-16売り上げランキング : 194370Amazonで詳しく見るby G-Tools関連商品 47都道府県の関ヶ原――西軍が勝っていたら日本はどうなった (講談社+α新書 454-1C) 梅灯り 〔橋…
ちょうど今年の日本学生相談学会が津田塾大学で行われ、新型インフルエンザ騒ぎの中、開催自体が危ぶまれる中閑静なキャンパスを訪れてきたばかりでした。開催に当たってはスタッフの方の様々な尽力がありほんとうに頭が下がる思いでしたが、津田塾大学の成…
ジョイスと中世文化―『フィネガンズ・ウェイク』をめぐる旅/宮田恭子 タイトルはホッテントリメーカーで作りました。 「萌え擬人化(もえぎじんか)は、現代の日本の漫画・アニメなどに関する同人用語で、人間以外の動植物や無生物・概念などが「実は人間(…
日本奇僧伝 (ちくま学芸文庫)宮元 啓一筑摩書房 1998-10売り上げランキング : 317765Amazonで詳しく見るby G-Tools関連商品 インド哲学七つの難問 (講談社選書メチエ) ビックリ!インド人の頭の中―超論理思考を読む 仏教の倫理思想―仏典を味読する (講談社学…
蛇化する女のフォークロア。普通へび女というと中国神話の女媧か「娘道成寺」ってことになるのだろうけど、ぼくの世代的にはこれ。女の執念ってステレオタイプで描かれる蛇女も歴史をたどっていけば古い。残念ながらサブカルチャー系は最後の方でマイナーな…
作家夢枕獏を魅了する七人の人物像。玄奘三蔵、空海、安倍晴明、阿倍仲麻呂、川口彗海、シナン、平賀源内。夢枕獏の奇想家列伝 (文春新書)夢枕 獏文藝春秋 2009-03売り上げランキング : 32672Amazonで詳しく見るby G-Tools関連商品 東天の獅子 第4巻 天の巻…
上巻に引き続きイスラム(本巻ではオスマン・トルコ)とキリスト教ヨーロッパ世界の地中海を挟んでの攻防を描く。 地中海のトルコの国立?海賊の話は面白かった。以前、このブログでも海賊黒ひげのモデルの話をしたことがあるけれど、トルコの海賊「赤ひげ」は…
神々の「習合」という考え方がある。ある民族の神々が、民族が他民族に支配、同化される仮定で別の神と同一視されるようになるというものだ。 ちょっと考えると、一神教のキリスト教に習合的なものはないような気がするが、そうではない。父と子と聖霊という…
歴史書ではなく小説に過ぎないなどいろいろ批判もある塩野七生さんの『ローマ人の物語』の続編。上下巻で、西ローマ帝国滅亡後の地中海世界を追っています。ローマ亡き後の地中海世界(上)塩野七生新潮社 2008-12-20売り上げランキング : 550Amazonで詳しく見…