analysis

子どもと家庭 その発達と病理/D.W.ウィニコット

この本で使われている「ほどよい母親」というのもよくない訳語だけれど、牛島先生の後書きに寄ればそれ以前は何と「適切な母親」と訳されていたよう・・・。その他にも"toddler"(よちよちあるきの幼児)が幼稚園児と訳されていたり、誤訳も目につく。そろそろ…

ウィニコット用語辞典/ジャン・エイブラム

精神分析家ウィニコットの概念から22を選び出し、引用を交えつつレビュー。原題は"The Language of Winnicott A Dictionary of Winnicott's Use of Words" 。"Use of Words" がウィニコットの"Use of Objets"(対象の使用)をふまえているのに、無難すぎの邦題…

フロイトへの回帰 ラカン入門/フィリップ・ジュリアン

le reel, l'imaginair, le symbolique がそれぞれレエル、イマイジネール、サンボリックと訳されている。現実界/想像界/象徴界よりはかえってこっちのほうがいいかもしれない。 マリエンバードの国際精神分析学会で鏡像段階に関する発表を行った後、(確か…

狼男の言語標本/ニコラ・アブラハム マリア・トローク

デリダの序文、本文の半分くらいあります。フロイトの有名症例狼男の言説を彼の母語ロシア語、フロイトとの治療で使われたドイツ語、英語、フランス語を駆使して暗号解読。狼男の言語標本―埋葬語法の精神分析/付・デリダ序文“Fors”ニコラ アブラハム マリア …

精神分析すること 無意識の秩序と文字の実践についての試論/セルジュ・ルクレール

精神分析すること―無意識の秩序と文字の実践についての試論セルジュ ルクレール Serge Leclaire 向井 雅明 誠信書房 2006-09売り上げランキング : 114691Amazonで詳しく見るby G-Tools関連商品 ジャック・ラカン対象関係〈下〉 ジャック・ラカン対象関係(上)…

生きることと死ぬこと/ロバート・ジェイ・リフトン エリク・オルソン

原題は"Living and Dying"。1974年に出版された生死論。日本語版は金沢文庫から出ていますが、絶版というか出版社自体がつぶれてますかね。未確認ですが。 著者のひとり、ロバート・ジェイ・リフトンはエリク・エリクソンの弟子で精神分析家。金沢文庫ではエ…

ウィトゲンシュタインと精神分析/ジョン・M・ヒートン

【購入数】★ 哲学者のウィトゲンシュタインはフロイトと同時代人で同じくウィーンに住んでいた。ウィトゲンシュタインの姉はフロイトから分析を受けていたそうだ。ウィトゲンシュタインと精神分析ジョン・M. ヒートン John M. Heaton 土平 紀子 岩波書店 200…

精神分析/十川幸司

出版社/著者からの内容紹介 今日の精神分析の危機とは,なにを意味するのか.精神分析の停滞の原因はどこにあるのか.「思考の経験としての精神分析」という視座から,精神分析を再開するための新たな理論的根拠を提示し,相互に深く絡みあっている臨床的な…

忘れる技術/岡野憲一郎

【購入数】★ 内容(「MARC」データベースより) 「忘れられない記憶」のメカニズムを脳と心の両面から解説。精神科医の著者が、頭にこびりついた嫌な記憶とサヨナラするための、11の具体的な方法を紹介する。 目次 第1章 忘れられない人々 私自身の忘れられ…

ウィニコット書簡集/D.W.ウィニコット

内容(「BOOK」データベースより) 本書の第一の意義は、その読み物としての面白さだけではなく、幾つかの「学問的」な価値にある。読者はまず、本書でウィニコット理論の背景に横たわるものを知ることができ、彼が外的環境の重要性を、それまでの一者心理学…

エリクソンの人間学/西平直

内容(「MARC」データベースより) 哲学の話と心理学・教育学・精神分析学を重ねあわせ、現代社会における子どもの現状を問い直し、この内実をエリクソン理論によって展開する。目次 序章 エリクソンの方法とエリクソン研究の方法―経験から言葉へ・言葉から…

クライン−ラカン ダイアローグ/バゴーイン&サリヴァン 編

内容(「MARC」データベースより) クライン派の分析家とラカン派の分析家とのあいだで行われた、一連のディスカッションの内容をまとめた講義集。フロイトの主要テーマを巡って真剣な対話を交わし、精神分析の独自性を語りつくす。 目次 ■児童分析 1 クラ…

幻想の起源/ジャン・ラプランシュ&J・B・ポンタリス

【購入数】★ 内容(「BOOK」データベースより) 大著『精神分析用語辞典』の共著者が、フロイトの著作の徹底的な読み込みとフロイト以後の精神分析学の成果をふまえて「幻想」と「性」の概念を軸に独自のフロイト解釈を提出する。「誘惑」「依託」「起源的幻…

こころのつき合い方/乾吉佑

内容(「BOOK」データベースより) 見えない心を解き明かし、誰もが抱える問題や葛藤への対処の仕方を、紙上カウンセリングでアドバイス。カウンセリングによる50の回答。内容(「MARC」データベースより) 失恋をきっかけに斜頚になった妹、その治療法は? …

ダーウィンのミミズ、フロイトの悪夢/アダム・フィリップス

内容(「BOOK」データベースより) 神なき現代をもたらしたダーウィンとフロイトを、“漂流する世界のサイコセラピスト”が読む。ジョン・ケージの逸話に始まり死と生をめぐる警句溢れる快著。内容(「MARC」データベースより) ちっぽけなミミズにこだわり続…

自我分裂/神崎仁

内容(「BOOK」データベースより) 六本木での長年の臨床現場で多くの「心の闇」を視つづけてきた著者が精神分析の現在に新たな地平を切り拓くフロイト、対象関係論、現象学を駆使して人間の深淵に迫る冒険の書。 内容(「MARC」データベースより) 現代社会…

子どもの心理療法/モートン・チェシック

内容(「BOOK」データベースより) 子どもとのワークに関するさまざまな基本概念を探究すると同時に、臨床資料によって、子どもの長期的な心理療法過程で臨床家が誰しも体験する苦労を取り上げて分析してゆく。 目次 第1部 子どもの治療への入門(子ども患…

The Edinburgh International Encyclopaedia of Psychoanalysis

イギリス系の精神分析大辞典が発刊されました。初版は売り切れで、12月に重版が出るようです。執筆陣は、イギリスからはクライン派のアルバレス、アン・ケースメント(パトリック・ケースメントの奥さんでユング派の分析家らしい)、アメリカからはオグデン、…

The Secret Ring: Freud's Inner Circle and the Politics of Psychoanalysis / Phyllis Grosskurth

【購入数】★ グロスカースで思い出して、アマゾンのマーケットプレイスで1600円で安いと思って注文しましたが、よく見たら160円のがありました。マーケットプレイスはキャンセルが効かず涙・・・お買い得です。 グロスカースはハブロック・エリスや、マーガ…

精神分析というお仕事 専門性のパラドクス/アダム・フィリップス

【購入数】★★★ 内容(「BOOK」データベースより) 専門家とはいったい誰なのか?なぜ私たちはそこに権威を感じるのだろうか?精神分析という仕事を通して、権威や怖れ、あるいは自己知といった、専門性の周囲にある様々な問題を明らかにする。 目次 序章 怖れ…

もの想いと解釈/T.H.オグデン

【購入数】★★★ 内容(「BOOK」データベースより) 前著『あいだの空間―精神分析の第三主体』でオグデンが提示した「第三の主体」を含むパラダイムは、実際の精神分析的臨床からみれば何ら奇抜なものではなく、むしろ今日に至る精神分析の発展(それはまた本質…

自己愛の障害 診断的、臨床的、経験的意義/E.F.ロニングスタム 編

目次 日本語版への序 エルザ・ロニングスタム 序文 ジョン・ニーマイア まえがき エルザ・F・ロニングスタム 第1部 診断的および治療的考察 序 エルザ・F・ロニングスタム 第1章 正常な自己愛―病因的および生態学的展望― ミッシェル・H・ストーン 第2章 …

精神分析的発達論の統合(1)/P.タイソン R.L.タイソン

目次 日本語版への序/まえがき/謝辞 序論 第1部発達的観点 第1章 精神分析における発達的観点の歴史 第2章発達過程の理論 第2部精神・性的観点 第3章精神・性的観点:理論的概観 第4章精神・性的発達の諸段階 第3部対象関係 第5章対象関係に関する諸理論の…

現代クライン派の展開/ロイ・シェイファー 編

【購入数】★ 内容(「BOOK」データベースより) 本書は、メラニー・クライン(1882‐1960)の没後、ロンドン現代クライン派を発展させてきた代表的な精神分析者たちの論文を、シェーファーが編集した精選論文集である。シーガル、ジョゼフをはじめとして、オシ…

分析の経験/ネヴィル・シミントン

【購入数】★★★ 内容(「MARC」データベースより) 精神分析とは2人の人間のあいだに生じる、深い情緒的経験である-。タビストック・クリニックで行われた30回の連続講義記録。面接室の中の雰囲気を、日常語を駆使して伝えようとしたユニークな試み。 目次 背…

精神分析における未構成の経験/D.B.スターン

【購入数】★★★ 第1部 構成された経験と未構成の経験 1 差し出されたものと作り上げたもの ―構築主義の考え方― 2 未構成の経験 ―序論― 3 慣れ親しんだ混沌 ―防衛としての未構成の経験― 4 創造の源となる無秩序と自然に生じてくる知覚 ―可能性としての未…

家庭から社会へ/ウィニコット

内容(「MARC」データベースより) 「健康と病気」「家族」「社会について考える」と3部に分け、社会の成り立ちが個人や家族の性格に反映されるという考えのもとに分析を行った論文集。 目次 謝辞/精神分析と科学は友達か 1部健康と病気 健康な個人という…

自閉症と小児精神病/フランシス・タスティン

【購入数】★★ 内容(「BOOK」データベースより) 自閉状態―本書はこの、人の最深部にあって自己存在崩壊の圧倒的不安にかかわる原初的心性を、透徹した観察に基づいて記述しようとした古典的名著である。内容(「MARC」データベースより) 「自閉状態」とい…

こどもの精神分析 クライン派・対象関係論からのアプローチ/木部則雄

内容(「MARC」データベースより) メラニー・クラインおよび英国対象関係論の理論、技法に基づき、クライン派の精神分析の基礎知識、乳幼児観察、こどもの精神分析治療「プレイ・テクニック」、こどもの精神分析的コンサルテーションの技法などを解説する。…

サリヴァン入門/チャップマン & チャップマン

【購入数】★ 内容(「MARC」データベースより) 米国の精神科医サリヴァンの人格発達理論と彼の疾病概念についての解説書。サリヴァンの偉大な仕事がわかりやすく体系的に理解できる一冊。随所に自験例をはさみ、現代の治療に即して記されており、日常の治療…